映画版「風の谷のナウシカ」にはない漫画版の7つの特徴

映画版「風の谷のナウシカ」にはない漫画版の7つの特徴風の谷のナウシカを多くの方は知っている、見たことがあると答えることでしょう。しかし、そう言う方の多くはジブリの映画版の風の谷のナウシカなのではないでしょうか。この作品には漫画版があることは知られていても、実際に漫画を読んだことがある人はごく少数のような気がします。映画版ではあれだけの名シーンと、自然との共存などメッセージ性に富んだ作品でしたが、漫画版のほうがより深い内容になっているので、映画版しか見たことがないという方にはぜひオススメです。

漫画版の完成は映画公開から13年後なのです。よって、この風の谷のナウシカ漫画版には映画版にはない7つの特徴があります。これらの特徴をご紹介したいと思います。

映画版「風の谷のナウシカ」にはない
漫画版の7つの特徴

 

その1:土鬼(ドルク)という重要な設定

一つ目に大きな特徴を挙げます。それは土鬼(ドルク)という部族が登場することです。漫画版のストーリーでは核を担う重要なポジションです。ナウシカの最大の敵はこのドルクから発生します。しかし、映画版には見事にこの土鬼ドルクがカットされています。この設定がナウシカの世界観を複雑化させ、より強いメッセージを発することになっています。 そして映画版では、トルメキアと風の谷、ペジテ市しか出てこなかったのですが、このドルクが関わることによって、トルメキアとの勢力争いが立体化され、地理感を広げ、世界観をさらに深めることになります。このドルクが入ることでナウシカのストーリーはより厚みを増していくのです。

 

その2:クシャナさんは悪役ではない

クシャナさんは悪い人ではなく、むしろナウシカ側だと言ったら驚きますか?そうですよね、映画版ではクシャナさんとその参謀のクロトワが風の谷に侵攻してきた大敵として描かれています。確かに漫画版でも最初は風の谷に侵攻してきた悪役として描かれていましたが、その後、皇弟、皇兄という敵にタッグを組んで立ち向かっていくことになります。そこでだんだんとトルメキアの皇位継承問題が描かれ、ダメな兄が登場し、よりクシャナさんの器の大きさが際立ってきます。同様に、クロトワも切れ者っぷりを随所で発揮し、断然映画版よりかっこよさを見せているのです。ナウシカの裏主人公はまさしくこのクシャナさんなのです。

 

その3:漫画の付録が物語考察の助けとなる

漫画の表拍子や折りたたみのカラーポスターには付録的に物語の設定が書き込まれています。例えば第一巻の裏表紙には作者、宮崎駿の解説が。第二巻の表紙裏にはナウシカの衣装や装備について詳細な設定が描かれています。第五巻のポスターの裏には腐海の植物についての解説があります。その他の巻ではポスターの裏に風の谷のナウシカの地図とトルメキア、ドルクそれぞれの侵攻状況などが描かれ、ストーリーを読み進めるうえでサポートをしてくれます。これらの付録があることによってナウシカのストーリーをより理解する手助けとなっています。

 

その4:巨神兵はナウシカを「ママ」と呼ぶ

口から破壊力抜群の光線を吐き出し、復活が未完成だったためドロドロと溶け出す巨神兵。そう、映画版の印象的なシーンの一つです。しかし、この巨神兵には自我があって、ナウシカを「ママ」と呼んでいるのです。これには巨神兵復活のストーリーと関係があるのですが、巨神兵はナウシカを母親だと思い込み、大事に大事に敵の攻撃から守り抜きます。ナウシカも、そんな巨神兵に「オーマ」という名を与えます。そしてこの巨神兵の最期は感動のシーンです。これも映画では全く想像できなかった展開だと思います。

 

その5:ナウシカは少女から母へ

漫画を読み進めていくと、主人公のナウシカについて少し映画版と異なる印象をもつかもしれません。物語の中盤以降、ナウシカは少々重たいものを抱え込みすぎてキャラクターとして人間味を失っているシーンもあります。世界や自分たちの存亡を賭けるような重たいものを背負わされたのですから、致し方ない部分もあるでしょう。これも漫画版ならではの設定ではないでしょうか。 映画版では王蟲の進攻を食い止めるなど巫女的な印象が強かったナウシカですが、漫画版のラストの方は世界の希望や慈愛を感じさせるような、聖母的な印象として描かれています。

 

その6:映画版は漫画では2/7

映画が製作された段階で漫画は第2巻までしか完成していませんでした。つまり、全7巻中、2巻までのストーリーが映画の中ではメインストーリーであるということです。もちろん、1巻2巻にも名シーンは多く、それらは映画に活かされているのですが、3巻以降にはそれをしのぐ名シーンが数多く描かれています。もちろん、漫画にしか出てこないキャラクターもいます。僧正、チヤルカ、ヴ王、神聖皇帝などなどです。

 

その7:もやっとしたラストシーン

漫画版ナウシカの最大の特徴としてはラストシーンでしょう。オーマが最期を迎え、ナウシカは助けられます。そしてクシャナは父王と再会し、死の間際に王位を譲られる。そしてナウシカは・・・。「生きねば」ラストひとコマのナウシカの台詞です。その下に作者のまとめのようなコメントがあります。「語り残した事は多いがひとまずここで、物語を終わることにする」と始まり、その後のナウシカとトルメキアについてもやっとした伝承のような内容でしめくくっています。このラストシーンについてはナウシカファンにとっては様々な想像をかき立てられるものとなっています。

 

いかがでしたか?映画版「風の谷のナウシカ」にはない漫画版の7つの特徴を紹介しました。漫画版には映画版にはない独特の世界観と設定が描かれています。漫画版を読むことでより深いナウシカの世界を楽しむことができるでしょう。この記事が漫画版風の谷のナウシカを手に取るきっかけになってくれれば嬉しいです。

 

まとめ

映画版「風の谷のナウシカ」にはない漫画版の7つの特徴

その1:土鬼(ドルク)という重要な設定
その2:クシャナさんは悪役ではない
その3:漫画の付録が物語考察の助けとなる
その4:巨神兵はナウシカを「ママ」と呼ぶ
その5:ナウシカは少女から母へ
その6:映画版は漫画では2/7
その7:もやっとしたラストシーン

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